「引っ越しの料金って、どこに頼んでも大体同じでしょ?」
そう思っている人にこそ読んでほしい話です。僕はこれまでの人生で何度も引っ越しを経験してきましたが、断言できます。引っ越し料金に「定価」はありません。同じ荷物・同じ日程でも、頼み方ひとつで10万円単位で金額が変わります。
実際に僕は、たった一言の交渉で見積もりが10万円単位で下がった経験があります。逆に、何も知らずに1社目で即決していたら、その分をまるごと払っていたわけです。
この記事では、僕が実体験で学んだ「引っ越しを安くする交渉のコツ」と、実際に遭遇した帰らない営業マンへの対処法、そして不用品処分・エアコン工事で起きたトラブルまで、正直に書きます。
引っ越し料金に定価はない|相見積もりで金額が大きく変わる理由
引っ越し料金は、トラックの空き状況・時期・時間帯・営業マンの裁量で大きく上下します。つまり「言い値」の世界です。
だからこそ、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」が絶対条件になります。1社だけの見積もりでは、その金額が高いのか安いのか、判断する材料すらありません。
僕の経験では、相見積もりを取るだけで最初の提示額から数万円、交渉を重ねれば10万円単位で下がることも珍しくありません。
最初の見積もりなんやったんと思った
引っ越しを安くする交渉のコツ|見積もりを取って「終わり」にしない
ここが一番大事なポイントです。多くの人は複数社の見積もりを取って、一番安いところに決めて終わりにします。実はそこからもう一声あります。
値段をとことん下げる手順
- 一括見積もりなどで複数社の見積もりを取る
- 最安の金額を確認する
- 少し高かった業者に「他社は〇〇円でしたけど、これより安くなりますか?」と聞く
- 下がった金額を持って、また比較する
これだけです。営業マンには値引きの裁量があるので、具体的な他社の金額をぶつけられると「じゃあうちは1万円下げます」と普通に下げてきます。聞くのはタダです。
実際に僕がやったときの数字を出します。
僕の実例
- A社の見積もり:36万円
- B社の見積もり:26万円
- B社の金額をA社に伝えたら:25万円
「他社は26万円でした」の一言で、A社の見積もりは36万円から25万円へ。たった一言で11万円下がりました。最初の36万円は一体何だったのか、という話です。これが「引っ越し料金に定価はない」の意味です。
注意点はひとつ。嘘の金額を言わないこと。実際の見積もり金額をそのまま伝えれば十分に効果があります。
過去に使った引越し業者は最強の値引きカード|リピート割引
これは意外と知られていないのですが、引越し業者には大体リピート割引があります。
一括見積もりで新規業者を競わせるのも有効ですが、実は今の家に引っ越したときに使った業者、過去に使ったことのある業者を相見積もりに入れると、圧倒的に安い金額が出てくることがあります。
先ほどの実例には続きがあります。A社を36万円から25万円まで交渉で下げた話をしましたが、実はこのときの最安値はA社でもB社でもありません。過去に使ったことのある業者のリピート割が20万円でした。
僕の実例(続き)
- A社:36万円 → 交渉後 25万円
- B社:26万円
- 過去に使った業者のリピート割:20万円(交渉なしでこれ)
一言で11万円下げた交渉より、「以前使ったことがあります」の一言のほうがさらに5万円安かったわけです。過去にどこの業者を使ったか、まず思い出してみてください。そのうえで新規業者の見積もりと比較すれば、取りこぼしがありません。
リピート割が全部持っていった
繁忙期と土日を避ける|狙い目は火曜・水曜
交渉と同じくらい効くのが、「いつ引っ越すか」です。引っ越し料金はトラックと人員の空き具合で決まるので、混む日を避けるだけで同じ荷物でも金額が変わります。
引越し業者の繁忙期(高い時期)
- 年始から3月末まで(進学・就職・転勤が集中する最繁忙期)
- GW前後
- お盆休み付近
- 時期を問わず土日・祝日
逆に狙い目は火曜日・水曜日。引越し業者はこのあたりが暇になりがちで、その日に引っ越しを設定すると結構安くしてくれたりします。
日程に融通が利くなら、見積もりのときに「いつなら安くなりますか?」と業者に直接聞いてみてください。業者側もトラックを遊ばせたくないので、普通に教えてくれます。
安いうえに道もエレベーターも空いてた
「契約するまで帰りません」帰らない営業マンへの対処法
訪問見積もりを頼むと、ごくまれにですが、「契約してくれるまで帰りません」という昭和の悪徳営業のような人が実在します。僕は実際に遭遇しました。
対処法は明確です。
帰らない営業への対処手順
- 強い態度で「相見積もりなので今日は決めません」とはっきり伝える
- それでも居座る場合は「どうしても帰らないなら警察を呼びます。そちらの本社にもクレームを入れます」と言う
ここで一番大事なことを言います。面倒になったからといって、「じゃあ契約します」のような曖昧な返事は絶対にしてはいけません。その場しのぎの返事は、あとで解約トラブルの火種になります。
はっきりNOと言える日本人になりましょう。相見積もりは消費者の当然の権利で、後ろめたいことは何ひとつありません。まともな業者は相見積もりと言われても嫌な顔をしません。むしろ嫌な顔をする業者は、その時点で候補から外して大丈夫です。
不用品処分・家電購入・エアコン工事も引越し業者に頼むべき?
引越し業者は、不用品処分・家電販売・エアコンの移設工事などのオプションも用意しています。これはお得なのか。僕の結論はこうです。
基本的に、専門業者に個別で頼んだほうが安いことが多いです。引越し業者経由だと中間マージンが乗るためです。一方でメリットは、窓口が一つで済むので面倒が少ないこと。忙しくて手配の時間が取れない人には、金額差を払う価値はあります。
ただし、僕は実際にオプション周りで2回トラブルを経験しています。同じ思いをしてほしくないので書いておきます。
トラブル①:不用品処分の見積もりミスで当日に追加請求
不用品処分を頼んだ際、見積もり担当が処分量の見積もりを間違えて、作業当日に追加料金が発生しました。
こちらとしては既に作業当日。引っ越しは待ったなしなので、余分に払ってでも処分してもらうしかありません。もしこれを見積もり担当が意図的にやっていたら…と想像すると、今でも腹が立ちます。
対策:不用品の量は見積もり時に一点残らず見せて、「当日の追加料金は発生しないか」を確認し、見積書に処分品の内訳を明記してもらうことです。
トラブル②:エアコンが新居に取り付けできず、追加費用+別日工事
エアコンの取り外しと新居への取り付けを依頼したときのこと。取り付け側の現地調査をしていなかったため、取り付け当日になって「この壁には設置できない」と発覚しました。
結果、追加費用が盛り盛りになったうえ、引越し会社では対応できない大工仕事が必要で、別日に工務店を呼ぶハメになりました。現地調査に来ていれば、その時点でわかっていたことです。
対策:エアコン移設を頼むなら「取り付け先の現地調査はありますか?」と必ず聞くこと。調査なしの業者なら、エアコンだけ専門業者に個別で頼んだほうが安全です。
ほんまに勘弁してほしかった
相見積もりの入口は一括見積もりがラク|引越し侍の場合
ここまで読んで「相見積もりが大事なのはわかったけど、1社ずつ問い合わせるのは面倒」と思った人へ。入口は一括見積もりサービスを使うのがラクです。
代表的なサービスのひとつが「引越し侍」です。調べたところ、公式サイトによると次のような規模のサービスです。
- 提携引越し業者数は全国400社以上(大手から地域密着まで)
- 2006年のサービス開始から20年、累計紹介件数は6,900万件以上
- 見積もりは完全無料
正直に書いておくと、一括見積もりにはデメリットもあります。申し込むと複数の業者から一斉に電話やメールが来るので、対応する時間はある程度必要です。ただ、これは見方を変えれば「業者側が競争を前提に連絡してくる」ということでもあり、この記事で書いた交渉がやりやすい状態とも言えます。
電話ラッシュがどうしても嫌な人向けに、引越し侍にはネット上で各社の金額を比較して予約まで完結できるサービス(電話対応不要)も用意されています。自分の性格に合わせて選べばいいと思います。
ちなみに、一括見積もり+交渉で安くなるのは引っ越しだけではありません。僕は自動車保険でも同じことをやって、1社あたり最大15,000円の差が出ました。
まとめ|引っ越しの値段は「聞いた者勝ち」
最後に、この記事の要点をまとめます。
引っ越しを安くする6箇条
- 引っ越し料金に定価はない。相見積もりが絶対条件
- 見積もりを取って終わりにせず、「他社は〇〇円でしたが安くなりますか?」ともう一声
- 過去に使った業者をリピート割引狙いで相見積もりに入れる
- 繁忙期(年始〜3月末・GW前後・お盆付近)と土日を避ける。狙い目は火曜・水曜、「いつなら安いか」は業者に聞く
- 帰らない営業には毅然と対応。曖昧な「契約します」は絶対に言わない
- 不用品処分・エアコン工事は個別手配のほうが安いことが多い。頼むなら当日追加なしの確認と現地調査の有無をチェック
引っ越しは人生でそう何度もあるイベントではありません。だからこそ、多くの人は相場も交渉のやり方も知らないまま言い値で払っています。この記事のコツを使えば、その差額で新居の家具が一つ二つ買えるはずです。


















